旅とビールとその日記

ずーっと旅をしていたい。

ヨコハマトリエンナーレ2017-4<横浜市開港記念会館>

会期最終日を翌日に控えた土曜日。再びヨコハマトリエンナーレを訪れました。この日はまず横浜市開港記念会館へ。みなとみらい線日本大通り駅からすぐです。

f:id:over-flow:20171104125842j:plain▲この日もものすごく良いお天気でした。

日本大通り駅で降りたのも初めてなら、横浜市開港記念会館を訪れたのも初めてでした。上の写真の時計塔は「ジャックの塔」と呼ばれていて、神奈川県庁本庁舎(キングの塔)、横浜税関本関庁舎(クイーンの塔)と共に「横浜三塔」とされているのだそうです。

f:id:over-flow:20171104125922j:plain▲2017年で開館100周年、国の重要文化財だそうです。

正面玄関は閉まっていて、上の写真の右下、青いテントが張ってあるところがトリエンナーレの入り口。なんと展示場所はすべて地下なのです。普段は立ち入り禁止の地下室を特別に解放したとのこと。展示されている作品は、すべて柳幸典さんお一人のものです。

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階段を降りると受付があり、スタッフの方が「暗いのでお気を付けください」と足元を懐中電灯で照らしてくれました。ブレブレの写真が続きますがご容赦ください…。

最初に出てきたのは、鏡。核実験が行われた日付と場所が刻まれています。

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瓦礫の中に、ゴジラの目だけが輝いています。ぎょろぎょろと目玉が動くのですが、よーくその瞳の中を覗き込むと、戦争やキノコ雲など、さまざまな景色が映っていました。

f:id:over-flow:20171104130122j:plain▲「Project Godzilla

憲法9条の条文が流れるLEDライトがばらばらに散らばる、真っ赤な空間。

f:id:over-flow:20171104130256j:plain▲「アーティクル9」

廊下の向こうにあるのは太陽でしょうか。前を歩く人たちのシルエットと重なって、映画のワンシーンのように見えました。

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決して広いスペースではなく、30分あれば十分に周りきれる規模です。しかし、配管がむき出しになっている地下室は異様ともいえる独特な雰囲気で、作品の迫力をさらに増していたように思います。

ひとつひとつの作品に対しての解説もほとんどなく、解釈は観る人の想像力に委ねられていました。なんとも言えない「何か」が後味に残る、とても印象的な作品群でした。 

横浜市開港記念会館