旅とビールとその日記

ずーっと旅をしていたい。

ヨコハマトリエンナーレ2017-5<黄金町バザール>

開港記念会館の後は、妹と合流して黄金町へ。黄金町バザールを回ります。3年前も妹と観に来たので、今回も誘ってみたのでした。

BankART Studioと同じく、黄金町バザールも、ヨコハマトリエンナーレの連携プログラムです。トリエンナーレと一緒に周るなら、セット券がオトク。黄金町バザールだけのチケットも販売しています。私はセット券、妹は単品のチケットでした。

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黄金町バザールの開催は10回目とのこと。テーマは「他者と出会うための複数の方法」。会期中、黄金町に滞在して作品づくりを行い、それを展示するアーティストもいるそうです。

町全体が展示になっているのが特徴で、京急線の黄金町〜日ノ出町の間に作品が点在しています。チケットを購入すると、地図の付いたパスポートがもらえ、それを見ながら展示を巡る仕組みです。

黄金町ダイジェスト

一番最初に見た展示。2階建ての建物で、映像作品と、それにまつわる道具が置かれています。

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f:id:over-flow:20171104152159j:plain有川滋男

窓辺に並ぶピンホールカメラ。子どものころに、使ったことがあるような…?

f:id:over-flow:20171104152600j:plain▲秋山直子

この辺りは作者不詳です…。

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ひとつひとつの作品をじっくり味わうことももちろんできるのですが、黄金町バザールは町そのものを楽しむことができるのが気に入っています。

f:id:over-flow:20171104154616j:plain▲町のあちこちにディスプレイが。

観光で来て、こんなに細い路地に入ることはまずないでしょうし。

f:id:over-flow:20171104154918j:plain▲この奥にも展示があるのです。

f:id:over-flow:20171104155159j:plain▲「大岡川でサメが上がった日」吉田ゆう

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夢中で見回っていると、日が落ちるのはあっという間。展示室を出ると、辺りが暗くなっていて驚きます。

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f:id:over-flow:20171104163755j:plain▲「Hyper Lucky Fortune Telling」人見紗操

夜の黄金町

かつて違法風俗店が立ち並んでいたという黄金町エリアには、今でもこじんまりとしたユニークな形の建物が多く見られます。夜になると特に面白い雰囲気に。

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写真がないのですが、Chim↑Pomの映像作品がとても印象に残りました。タイトルは「The other side」。メキシコとアメリカの国境沿いで、国境の様子や住民のインタビューなどがまとめられていました。国境とは何なのか、人は何を求めて国境を越えるのか…。考えさせられる作品でした。もう一度、じっくり見たいです。

もうひとつ、宇佐美雅浩さんの「Manda-la」シリーズも食い入るように見てしまった作品でした。大きくプリントされた写真が並んでいたのですが、福島の帰還困難区域で防護服を着てお花見をしている人たち、原爆ドームの前でオムツ1枚の赤ちゃんと喪服姿の人たちが並ぶ様子など、冗談のような構図の作品ばかりです。合成だろうと思って見ていたのですが、そうではないというのです。何ヶ月もかけた準備と、綿密な計算のもとに撮影されたものだと知り、その熱量に圧倒されました。

f:id:over-flow:20171104164328j:plain▲作者不明。

f:id:over-flow:20171104165826j:plain▲「新しい愛の体験」地主麻衣子

 会期の前半・後半で作品が変わることもあるそうです。こちらは、作者が黄金町に滞在して、小学校を取材してつくったそう。

f:id:over-flow:20171104170318j:plain丘智華

黄金町アートブックバザールの2階にも作品がありました。

f:id:over-flow:20171104170457j:plain▲黄金町の昔の姿がパネルになっていました。

f:id:over-flow:20171104170906j:plain▲作者不明。

 黄金町バザールはスタンプラリーも開催しています。作品のところにスタンプが置いてあるのと、あとは商店街でお買い物をするとスタンプがもらえる欄も。コンプリートすると景品がもらえます。今回はお買い物ができなかったので、残念ながらコンプリートならず。でも、少しずつ欄が埋まっていくのって何とも楽しいんですよね。

f:id:over-flow:20180123183718j:plain▲スタンプそのもののデザインもかわいいです。

黄金町バザールは、パスポートがあれば何度でも再入場できるというので、毎週少しずつとか、わざとゆっくり巡るのもありだなぁと思いました。

これにて、2017年のヨコハマトリエンナーレはおしまいです。慌てて出かけたわりには楽しめました。ただ、回りきれなかった場所もあったので、これを教訓に3年後はきちんと予定を立てようと思います。3年後は2020年。オリンピックはあるし、にぎやかな1年になりそうです。

ヨコハマトリエンナーレ2017