ベトナム旅行 2日目-2<客引きに腰が引ける>
スーパーで買い出しした荷物はホテルに置いて、ここからはこの旅初めての自由行動です。ホアンキエム湖のほとりまで車で送ってもらい、ハノイ観光の定番「旧市街」で町歩き。
日本でもあてもなく散歩をするのが好きなので、それが海外ならもっとうれしい。街に出てみて、金髪の人たちに目が留まりました。欧米からの観光客が多いようです。
揚げパンのビニール袋詰め
アジア旅行といえば、客引き。有名な観光地となればなおのこと激しくなります。散歩を始めて早々に私が捕まったのが、揚げパン売りのおばさま。今考えると無視してさっさと立ち去ればよかったのですが、どうして足を止めてしまったのか…。「試食だけだから」と言われて、つい。
で、一口食べたら、もちろん買うことになりますよね。わかりきっていたのに、なぜだ、自分。お互いにカタコトの英語だったので、なんだか値切るのも面倒になってしまい、言い値でお買い上げ…。たしか、20万ドン(約1,000円)だったかな? えっ、揚げパンにそんなに払ったの!?と後で愕然としてしまいました。
雰囲気に呑まれたのか何なのか、見事にカモにされてしまった自分にいきなりヘコみました…。典型的な「Noと言えない日本人」…。どよーんとしていると、同行者が「これも観光のうちでしょ」とさらりと流してくれて、本当に救われました。
▲ビニール袋いっぱいの揚げパン。意外に種類が充実していて、プレーン、バナナ、チョコと3種類くらいありました。
タイヤのサンダル
ぶらぶら歩いていると、いきなり同行者の足元に人が飛んできました。それはそれはものすごい勢いで、「えっ!?」「何を踏んだの!?」と2人でのけぞってしまうほど。
びっくりして立ち止まると、その人は代わりのサンダルを差し出してきました。どうやら、「サンダルの裏がすり減っているから直したほうがいい」と言っているよう。手際が良すぎて言い返せなかったのと、ちょっと面白いなと思ってしまったのとで、サンダルを渡しました…。
「靴の裏にこれを貼るんだよ」と見せてくれたのは車のタイヤ。ハノイでは古タイヤで作るサンダルが有名なのですが、修理もタイヤで…? どこからともなくもう1人現れて、2人がかりで両足のサンダルを修理していきます。生地を切って、貼って、削って…本当に丁寧な作業でした。
履いていたのは何でもないビーチサンダルだったのですが、タイヤのおかげで滑り止めが付いて、履き心地がかなり良くなったとのこと。
ただ、1足終わると見守っていた私のサンダルまで取られてしまったのには閉口しました…。丁寧な分、まあまあ時間がかかっていたので暑い中で立っているのもしんどくなっていて、「もういいよ」と言ったのですがなかなか終わらず。2足合わせて、30分ほど待ったでしょうか。
とても良い仕事をしてもらったのですが、その分料金ももちろんお高め…。同行者と彼らの間で行われる値切り合戦をそっと眺めていました…。さっきの揚げパンは彼らにプレゼント。
値切り交渉とか、こういうコミュニケーションをもう少し楽しめたらいいのにと思うのですが、私にはあまり向いていないみたいです。でも、「サンダル修理」というアプローチは聞いたことがなかったので、体験できて面白かったです。生きていくために、いろいろなアイデアを考えるものですね。すごいや。